逃亡者
この作品は追う側のジェラードの非情さ、逃亡犯追求の職務を楽しんでいるような姿を見せる一方で、逮捕の危険を冒して自らの無実を証明しようとするキンブルの行動に有罪を確信出来ず、自ら再捜査に乗り出す描写を取り入れた点が、感情移入しづらかったTVシリーズのジェラードと異なる。ジェラード役を好演したトミー・リー・ジョーンズは第66回アカデミー助演男優賞を受賞した。
なお、本作品のスピンオフ作品として、ジェラード連邦保安官補が主役を務める『追跡者』が1998年に作られた。
元になったドラマ版も含め、逃亡者は、1954年、アメリカ・オハイオ州でサミュエル・シェパード医師がその妻を殺害したとして逮捕された冤罪事件に脚色を加えた小説を元に作られている(詳しくは逃亡者 (テレビドラマ)を参照)。この「無実の主人公が警察などの追っ手から逃げつつ、真犯人を捜し出す」という形式には人気があり、これ以外にも様々な「逃亡者」が作られ(詳しくは逃亡者(曖昧回避)を参照)、逃亡者という題名を付与されずとも似たような形式の作品は多い。



